相続税対策と狭小地の有効活用を同時に実現した賃貸住宅

敷地を最大限活用する1フロア1世帯のファミリー向けプランで狭小のデメリットを克服

千葉市O様邸

相続税対策と狭小地の有効活用を同時に実現した賃貸住宅

建築地の立地概要と背景

築50年超だった貸家が東日本大震災で被災し、瓦が落ちて近隣に迷惑をかけたため将来の相続対策も兼ねて建て替えを検討されたO様。早期の建て替えと完成後のしっかりとした管理体制を望まれていました。また駅から遠いこともあり、プランニングと空室対策も大きな課題でした。

千葉市中央区

建築地の立地概要

  • 沿線・駅
    総武本線・千葉駅
  • 歩・バス
    徒歩20分
  • 相談時の土地利用状況
    貸家(3年ほど前から空室)
  • 接道
    西4.0m
  • 敷地面積
    96.90㎡(約29.4坪)
  • 用途地域
    市街化区域、第一種住居地域、
  • 建蔽率・容積率
    60%・160%
前面4m道路の袋小路で一戸建が立ち並ぶ住宅地前面4m道路の袋小路で一戸建が立ち並ぶ住宅地

前面4m道路の袋小路で一戸建が立ち並ぶ住宅地

オーナー様の悩みと当初のお考え

  • 3年ほど前から空室となっており、収益がない。
  • 駅から距離があり、敷地も狭い。どのようなプランが最善かわからない。
  • 将来の相続税対策を今から考えておきたい。
  • 自宅が計画地と近いので、近隣にも配慮した賃貸住宅にしたい。
  • 貸家ではなく集合住宅にしたい。近くに千葉大学があるので学生向けワンルームの賃貸住宅も検討したい。

現状と問題点の整理

大学が近くにあるものの、周辺は一戸建てが中心の閑静な住宅街。生活サイクルの異なる学生向けの賃貸住宅とすることには近隣配慮の面から抵抗感がある。近隣への気配りも重視するオーナー様なので客観的なデータで市場性を再度確認した上でターゲットを設定することに。

(1)市場調査

周辺地域の募集状況―事例数と空室期間について

周辺地域の募集状況―事例数と空室期間について

計画地周辺の募集状況を見ると全体的に空室期間も少なく、市場に合った提案をすることで安定した経営が得られることが予測される。

周辺の募集物件レポート

過去3ヵ月以内に募集を行なっていた物件数、その内入居が決定した物件数を調査し、間取り、築年数、駅からの距離等により分類し、比較検討した。

物件を築年数と間取りで分類した場合

物件を築年数と間取りで分類した場合

1Kは築浅の物件数が多く、競合が激しい。また、5年を過ぎた物件の決定率が半減している。

物件を最寄り駅からの距離と間取りで分類した場合

物件を最寄り駅からの距離と間取りで分類した場合

1K及び1Rは駅から遠いと決まりにくい傾向が見られる。

千葉市の年齢別人口推移

年代別で今後人口がどのように推移するか、2005年の人口を100%として調べてみた。

千葉市の年齢別人口推移

15~29歳の人口推移からワンルームや1Kの需要は今後減少していくことが予想される。

エリア内はワンルームと1Kが供給過多に陥っており、築浅でも駅歩20分という条件では入居付けに不安がある。それに対し、1DK以上の部屋は物件そのものが少なく入居率も1R、1Kに比べてやや高い。将来的な人口推移にも対応できる。

(2)オーナー様のご要望の検証

  • 単身者向けのプランについて
    →大学周辺は単身向け賃貸の供給が過剰気味。シングルは賃料にもシビアでお勧めできない。敷地が狭いため共有部分を極力減らせる1フロア1世帯のプランを勧める。
  • 相続税対策
    →孫世代までの資産維持を考えれば、土地は残すべき。相続税対策としては預貯金から不動産へ資産の移し変えで実質的な資産価値は変えずに相続税を大幅に削減でき効果的。
  • 近隣への配慮
    →震災による貸家の屋根崩落で迷惑をかけたことを考慮すると、近隣対策は重要。迅速な建て替えや完成後の入居者管理、メンテナンスまで、ハイムグループで一貫してサポートすることができる。

資産活用営業部 山本博章

  • 担当者
    資産活用営業部 山本博章
  • 資格
    ファイナンシャルプランナー
  • 実績
    入社以降一貫して土地活用の専門部署に所属。
    ご家族全員がご納得いただける建て替えと先々
    を考えた相続提案が得意。

セキスイハイムの提案方針

周辺は閑静な住宅街だがターゲットとする家族向け物件は少ない。ファミリー/夫婦のみの世帯を狙うべき入居者層に設定し、プランの際立ちで差別化を図っていく。

セキスイハイムの提案

外階段を設置せず、限られた敷地を最大限に活用。内階段にすることで近隣への配慮にもなっている。建物内には多くの収納スペース(下図ピンク色の部分)を計画しファミリー層にアピールした。

敷地利用計画の考察

2階建て 建築面積53.97㎡  延床面積107.94㎡
     1階世帯 1LDK(48.33㎡) 2階世帯 2LDK(59.61㎡)

重層長屋のイメージ

重層長屋のイメージ

提案の要点
  • ゆとりある1LDK・2LDKを上下に配し、隣接する住戸のない戸建て感覚のファミリー向け賃貸に。
  • 通常の倍の収納スペースや造り付け照明等で家具購入等にかかるコストを削減し入居の簡便さをアピール。
  • 2階への入口を外階段ではなく建物内部に組み入れる重層長屋(右図参照)にすることにより、居住面積を広くとれるようにした。また外階段は隣地からしてみれば入居者に敷地内を見られるだけでなく夜間に響く音も気になるため、近隣配慮の対策にもなる。
  • 窓の形状や配置も隣地住戸から極力気にならないように計画した。
  • 完成後はセキスイハイム不動産が一括借上げ契約をし、物件管理と安定収入をお約束。
  • 相続についても課税価格の減少により税額を大きく削減させることができる。
  • 屋上には太陽光発電システム5.92kWを設置、月々の売電収入で収支を向上。

オーナー様の決断

市場調査の結果に基いた説得力のあるプランや近隣への配慮、管理を含め安定したオーナー生活を実現できる数々の提案に十分ご納得いただき、建築をすることになった。

完成邸ギャラリー

物件のアピールポイント

ターゲットであるファミリー層へのアピールと周辺環境との調和から外構にも意匠性を持たせた

  • 外壁タイルとアプローチタイルの貼り分け
  • 省スペースで高級感のあるタイル貼り袖壁に物件名レリーフ
  • 色違いのモノトーン玄関ドアで外観を引き締めるアクセントに
周辺の街並みにもなじむ戸建て感覚の賃貸住宅。左側のドアが2階世帯への入口になる。

周辺の街並みにもなじむ戸建て感覚の賃貸住宅。左側のドアが2階世帯への入口になる。

賃貸住宅を建築する敷地としては狭小地に属する面積でありながら、ゆとりの1LDKと2LDKを実現した。

賃貸住宅を建築する敷地としては狭小地に属する面積でありながら、ゆとりの1LDKと2LDKを実現した。

部屋を広く見せる白を基調とした豊富な収納。物件選びの切り札になり、内覧時に即日入居決定となった。

部屋を広く見せる白を基調とした豊富な収納。物件選びの切り札になり、内覧時に即日入居決定となった。

オープン外構で開放感を出しながら、袖壁で外部とやわらかく仕切った。メンテナンス性からタイルと石を採用した。

オープン外構で開放感を出しながら、袖壁で外部とやわらかく仕切った。メンテナンス性からタイルと石を採用した。

部屋のそこかしこに収納を配置。2階の連続窓は採光を確保しながら隣家のプライバシーを守る配慮。

部屋のそこかしこに収納を配置。2階の連続窓は採光を確保しながら隣家のプライバシーを守る配慮。

オーナー様より

 東日本大震災で空室だった貸家の屋根が崩れ、近隣への迷惑から一刻も早い建て替えを望んでいました。娘や孫へ財産を残したい思いもあり、相続税対策として漠然と貸家の建て替えを検討していましたが、担当の山本さんの納得のいく説明でファミリー向けのプランに決定。敷地が小さいところがかえって落ち着いた環境を求める入居者にアピールでき、戸建て感覚の賃貸として周辺物件と差別化することができました。大型収納や内装デザイン、内階段などこちらが想像もしていなかった数々の提案は、私達が内心気にしていた入居者満足と近隣への配慮をしっかり取り入れたもの。さすがプロの仕事だと完成後も大変満足しています。

賃貸住宅経営を始める人におすすめ! 3つの市場調査

1.周辺状況・家賃相場レポート 2.将来需要予測 3.相続税計算